漫画やアニメに出て来る料理を再現したり、萌え語りをしたり、日々の徒然を書き綴ったりするブログ。
SS「契約」バッドエンドが終わらない(><)
8月の予定では、10月中にバッドエンドとノーマルエンド、両方書き終わってるはずだったのに…何故1日1時間しかSS書く時間が取れないのか謎ですが、書いては消し書いては消し、散歩進んで二歩下がって、書いても書いてもまだ終わらないorz
でも頑張る。アンケも答えてもらったし頑張る。ちゃんと書いてます。でも書いても書いても終わらないんだ…
と言うわけで、ツイッターで先にネタばれしてたというか、「こんな話を読みたい(書きたい)」と呟いてた部分のエピを投稿しときます。直接的な濡れ場描写はないですが、年齢制限SSの一部なのでまぁそれなりです。後双子神が下衆ルートの話なので二人がゲスいです。それでもOKと言う方は続きをずずいっとスクロールしてください。「本編が楽しみだよ!」と思っていただけたら、拍手ボタンをぽちして頂けるとすごく元気が出ます、ハイ。
8月の予定では、10月中にバッドエンドとノーマルエンド、両方書き終わってるはずだったのに…何故1日1時間しかSS書く時間が取れないのか謎ですが、書いては消し書いては消し、散歩進んで二歩下がって、書いても書いてもまだ終わらないorz
でも頑張る。アンケも答えてもらったし頑張る。ちゃんと書いてます。でも書いても書いても終わらないんだ…
と言うわけで、ツイッターで先にネタばれしてたというか、「こんな話を読みたい(書きたい)」と呟いてた部分のエピを投稿しときます。直接的な濡れ場描写はないですが、年齢制限SSの一部なのでまぁそれなりです。後双子神が下衆ルートの話なので二人がゲスいです。それでもOKと言う方は続きをずずいっとスクロールしてください。「本編が楽しみだよ!」と思っていただけたら、拍手ボタンをぽちして頂けるとすごく元気が出ます、ハイ。
…アテナは窓際の椅子に腰を降ろして、エリシオンの花園を眺めるともなく眺めていた。
この場所に拘束されてどれほどの時間が流れたのだろう。ほんのひと月足らずのような気もするし、数年経っているような気もする。季節も死も存在しない神の御所エリシオンでは時は意味を為さず、地上を離れたアテナが時の流れを知る術は無かった。
双子神がアテナを解放する素振りを見せないところを見ると、次の時代の聖戦まではまだ時間があると言う事だろうが…。
ぼんやりとそんな事を考えていると、部屋の扉がノックされて双子神が姿を見せた。
私を弄んでからかうために来たのか。
頭ではそう思いながら、蜜を与えられる予感に身体の芯が疼き始めたことに気付き、アテナは殊更に厳しい顔で背筋を伸ばしてふたりを見遣った。死の神はいつにも増して楽しそうな顔で、眠りの神は普段と変わらぬ無表情だ。
「今宵は、どのような御用でしょうか」
「フ…わざわざ言わずとも分かるであろう?…と、普段なら尋ねるところだが」
「?」
「貴女に贈りたい物があって来た」
「…………」
タナトスの言葉にアテナは眉をひそめた。
冥王ハーデスの臣下である死の神からの『贈り物』…地上を守る戦女神を警戒させるには十分すぎる言葉だったが、タナトスはますます楽しげに唇を綻ばせだ。
「そう警戒するな。最近の貴女は無駄な抵抗もすることなく大人しく我らに従っている故、その手枷から解放してやろうと思ったのだ」
「え?」
思いもよらぬ言葉にアテナが目を丸くすると、タナトスは芝居がかった仕草で恭しく手を差し出した。
半信半疑のままアテナが手枷の填まった手を差し出すと、タナトスはその手を軽く握り、空いた方の手をヒュプノスに差し出した。手を出された眠りの神はどこか複雑な無表情のまま懐から鍵を取り出して兄神に渡した。
カチリ…
拍子抜けするほどあっさりと、タナトスはアテナの手に填まっていた手枷を外した。封じられていた神の小宇宙が呆気なく解放されて、これは何かの罠なのかとアテナは銀色の神に猜疑心の籠もった目を向けた。
「…一体どういうつもりなのです?」
「さっき言ったであろう。『最近の貴女は無駄な抵抗もすることなく大人しく我らに従っている故、その手枷から解放してやろうと思った』と。何をするにも手枷や鎖は邪魔になる故な」
「…神の力と小宇宙を取り戻した私が暴れて抵抗するかもしれない、とは考えないのですか」
「おかしなことを言う」
タナトスは目を細めてますます楽しそうに唇を綻ばせた。
「暴れるつもりがあればわざわざそんな事は問わぬ。力を取り戻した途端に行動に移すであろう」
「それは、………」
私が妙な動きをすれば即座に眠りの神が私を眠らせて動きを封じるから、無駄と分かっているから何もしないのです…と釈明しかけ、相手のペースに呑まれてはならないとアテナは口を噤んだ。
双子神の意図が測りきれずに警戒心を緩めずにいるアテナを楽しげに眺めながら、タナトスは懐から箱を取り出して彼女に差し出した。綺麗な紙で包んでリボンが掛けられたそれは、まるでプレゼントのようだ。
「…これは?」
「我々から貴女への贈り物だ」
「……………」
アテナはタナトスとヒュプノスと差し出された箱を順番に見つめ、何か罠が仕掛けられていても今の自分なら対処できるはず…と箱を受け取って包みを開いた。
…箱の中には、上品で控えめな装飾が施されたチョーカーが入っていた。
本当に、冗談でも厭味でも比喩でもなく、贈り物だったのか。
驚いて言葉を失ったままチョーカーを見つめるアテナに、タナトスが声をかけた。
「鍛冶の神ヘパイストスの弟子である我らが従兄弟キュクロプスに頼んで、貴女の為に造らせた特別製だ。気にいって頂けたら嬉しいのだが」
「え…私の為に?」
「そうだ。貴女の為に、だ」
「…………」
貴女の為に。
迷いなく言い切られたその言葉にアテナの心はぐらりと揺れて胸が高鳴り始めた。
私の為に、死の神が?わざわざ奈落タルタロスに住むキュクロプス達に依頼して、こんな素敵なアクセサリーを?
…嬉しい。
心を満たす思いに唇を綻ばせ、アテナは頬を染めてポツリと呟いた。
「あ…ありがとう、と言うべきかしら」
「気にいって頂けたら…そのチョーカー、付けてもらえぬか?」
不気味なほど優しいタナトスの声。
普段のアテナなら違和感に気付いて警戒しただろうが、手枷を外されてプレゼントを贈られるなどという予想外の出来事に彼女の警戒心はすっかり麻痺していた。
アテナは何も疑わずチョーカーを首に巻き、パチリと金具を留めた。
…その途端。
ついさっき解放されたばかりの神の小宇宙が封じられた。
「!?」
「…クッ、ククククク…フハハハハハハ!!」
何が起きたか把握できずに混乱するアテナの姿に、タナトスは堪え切れなくなった様子で笑いだした。
その隣ではヒュプノスが呆れ半分感心半分の色を浮かべた無表情で口を開いた。
「まさか本当に自分で付けるとはな…」
「だから言ったであろう、ヒュプノスよ。手枷を外して油断させた後に『これはプレゼントだ』と言って渡せば疑うことなく自分自身で己の首を絞めると!」
「枷を外された後に首を絞めるものを渡されたら警戒すると思ったのだがな」
「フ…今更言い訳は無しだぞ、ヒュプノス。賭けは俺の勝ちだ!」
「ああ、異論はない」
「あなた達…!」
私を騙したのですね。
喉まで出かかったその言葉を押し戻し、アテナはギリリと歯軋りしながら双子神を睨みつけた。
「………。兄弟揃って、とても良いご趣味をお持ちのようですわね」
「お褒めにあずかりまして」
怒りのあまり低く静かになったアテナの声音に、その反応すら面白くてたまらないと言うようにタナトスは片眉をそびやかした。底意地の悪い笑みを浮かべながら、彼は憎たらしいほど無邪気に首を傾げて見せた。
「その首輪…ああいや、チョーカーを付けたと言う事は、気にいって頂けたと解釈して良いのだな?」
「ええ、そう解釈して頂いて結構ですわ。とても素敵で気に入りました、キュクロプス殿にもよろしくお伝えくださいな」
「クク…そう来なくてはな、アテナよ。この程度で折れられては面白くないと思っていたが、期待以上だ」
アテナの反応にますます機嫌を麗しくする兄神に微かな苦笑を浮かべ、ヒュプノスは部屋から出ながら静かに声をかけた。
「…ではタナトス、私は席を外させてもらおう。終わったら呼んでくれ」
「ああ」
「『終わる』?」
ヒュプノスの言葉に微かな引っかかりを感じたアテナが眉を潜めて彼の背を目で追うと、タナトスが恭しく彼女の手を取って口付けた。
「感心せぬな、アテナ。貴女の前に俺がいるのに他の男に注意を向けるのは」
「え?あ…、………」
「さあ、今宵も始めようか」
タナトスの言葉に戸惑い、その発言が含む意味を考え、導き出された有り得ない答えに動揺してますます戸惑い頬を染めるアテナを椅子から立ち上がらせると、銀色の死神は彼女の腰を抱いて寝室に連れて行った。
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