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漫画やアニメに出て来る料理を再現したり、萌え語りをしたり、日々の徒然を書き綴ったりするブログ。
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東方の熱が落ち着いてきて(まだ風神録のEXクリアしてないです(苦笑)。宝永4年の赤蛙が最高記録で、7つの木と~でたいていゲームオーバーです。道はまだ長い。

サイキ熱、リネ熱、東方熱がいい感じにバランスがとれてきた感じです。サイキも小説の小ネタがぽつぽつと浮かんだりしてるのですが、当サイトで連載していたTHE DARKNESS蛇足後の話(つまり西暦2032年の軍部漫才)なんて誰が読んで面白いのかとセルフ突っ込み。
好きな作品で話を作り続けるとどんどんオリジナル要素満載の話に流れて行くのは私の悪い癖です。
まぁ作品発表の場はネット限定なので、自己満足で公開しちゃえばいいんですけどね!(笑)

で・・2010年キースの話はいったん脇に置いて、2010年ノアの話などちょっと書いてみようかと。ブラドとカルロという異色の取り合わせです。

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「・・ブラドさん」

 右斜め後ろからかけられたその声に、ブラドは微妙な間をおいてから振り返った。廊下の曲がり角のちょうど角の部分に立っていた藍紫の髪をすっきりとオールバックにした男は、ブラドが振り向いたのを確認してから近づいてきた。
 声をかける場所、タイミング、自分と相手の位置関係もろもろをじっくりと考えて決めた上で行動に出たのだろうとブラドは察しをつけていた。 「計算」して決めたのではなく「考えて」決める、それが彼・・カルロ・ベルフロンドという人物だ。
 カルロ君とはあんまり話したくはないんだけどなぁ。
 内心でこっそり呟いてブラドは軽く小首を傾げた。

「何?」
「少し、お話が。よろしいですか?」
「ここで?」
「皆の前では話しにくいことなので」

 その言葉でカルロの話の内容はだいたい見当がつく。親切とおせっかいを取り違えた不愉快な話に違いないが、この場で断っても「では、機会を改めて」とまたやってくるだろう。早いうちに釘を刺しておいた方がいいかもしれない。
 カルロのペースで話をされても面倒なのでブラドはさっさと要点に切り込んだ。

「・・ウォンのこと、かな?」
「そうです。率直に言います。彼と親しくするのは、ブラドさん、あなたのためになりません」
「そう言うと思った」

 薄い苦笑とともにブラドが返した言葉に含まれた小さな棘に、案の定カルロは気付かなかった。
 生真面目な顔をさらに生真面目にしかめて彼は言葉を続けた。

「ウォンがノアの内部でどう評価されているか、あなたはご存知ですか」
「お金を出す以外はノアに対する協力をほとんどしないのに、幹部みたいな顔をしてあれこれ口を出す胡散臭い腹黒東洋人・・ってとこかな」
「それを知っていて何故、ウォンと親しくするのです?キース様を凌ぐ程の素晴らしい力があるのに、彼と親しくしてご自身の評価を下げる必要がどこにあるのです」

 ブラドの穏やかな顔を過ぎった明確な不快感は、カルロの目には見えなかったらしい。
 君達はウォンの何を知ってるの?お金を出すだけっていうけど、ウォンがお金を出してくれなかったら、ノアの活動資金をどこから用意してくるつもりなの?
 ブラドはそっと溜息をついた。
 そんな理屈なんて、ノアの理想と人類への憎悪で目が曇っている生真面目な優等生君には通じない。
 かみ合わない議論をするつもりはなかったから、ブラドは違う角度から答えを返すことにした。

「そっか・・。20年「お兄ちゃん」だった君から見れば僕は危なっかしくて仕方ない奴に思えるかもしれないね」
「いえ、そういうわけでは・・」
「でもね、僕だって子供じゃない。誰とどういう付き合いをするかくらいは自分で決められる程度には、大人のつもりだよ」
「!・・・・」
「ああそれと、キース様への感謝の気持ちをどう表すか、助けてくれた恩を、いつ、どんな形で返すかも自分で決めたいんだ。カルロ君から見たらじれったいかもしれないけど、そこは「人それぞれ」ってことで大目にみてくれないかな」
「・・分かりました。出すぎたことを言って失礼しました」

 ブラドの言葉は柔らかく穏やかだったが、要するに「大きなお世話だ」と言いたいのだと分かったのだろう。カルロは微妙な顔をしつつも思ったより潔く引き下がった。
 これで話は終わりだと、ブラドは社交辞令にならない程度の笑みを浮かべた。

「心配してくれてありがとう。気持ちはありがたく頂いておくね」
「・・はい」

 感謝の言葉に一応満足したらしい、カルロはわずかに表情を和ませると会釈をして踵を返した。
 その後ろ姿を見送ってブラドは複雑な溜息をついた。
 面倒な優等生をあしらえた安堵なのか、視野が狭すぎる彼に対する呆れなのか、ウォンに冷たい目を向けるノアへの落胆なのか、ブラドの心を尊重できなくなったキースへの失望なのか、近いうちに切り捨てる同志達への後ろめたさなのか。
 吐き出した息に混じった感情が何なのか、ブラドは自分でもわからなかった。
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